ゲロゾイド(別題:悪霊のはらわた 屍の棲む森)「評価 D」
若いカップルのシンディとトニーはベニスを旅行した後、アルプス山脈の田舎町を訪れた。その石造りの建物が並んだ古めかしい街並みに見入る二人だったが、同じく町を訪れていた怪奇作家の話によると、この町には世にもおぞましい悪魔が潜んでいるのだという。何でも悪魔は生きた人間の腹を割いて内臓を引きずり出すそうだが、それを聞いた二人は気味悪がりはしたものの大して気に留めていない様子だった。だがその日の夜、二人が町外れの建物に宿泊していたところ、悪魔の下僕である死霊たちが襲い掛かってきた!
トロマ社配給のマカロニホラー映画。悪魔は何本もの触手を持った怪物としてデザインされているが、残念ながら本編中は美女の姿に擬態している場面が殆どで、あまり御活躍の様子を拝むことはできなかった。しかしその部下である死霊たちはと言うと、これがマカロニ映画の面目躍如と言わんばかりのズルズルグチョグチョの大暴れ。手首を引きちぎったり首をねじ切ったり顔に釣り針を引っ掛けたり──といった死霊たちが織り成すグロシーンの数々は、死体がピクピク痙攣するといった生々しい演出もあってなかなか見応えのあるものに仕上がっていた。グロシーン以外では演出が全く冴えておらず、死霊や悪魔が登場していない場面になると途端につまらない映画へと早変わりしてしまうのは困りものだが、グロ目当てで見るならば十分に充足感を味わえる作品だ。

トロマ映画一覧へ
TOP PAGEへ