2001人の狂宴 「評価 B」
アンダーソンたち8人の若者は道に迷い、南部の小さな町プレザント・バレーへと辿り着いた。そこは年に一度の村祭りの真っ最中。何でも北部の人間を歓迎するための祭りらしく、8人は全員北部に住んでいる人間ということで祭りの特別ゲストとして迎えられた。市長のバックマンたちの手厚いもてなしを受けて、初めは喜んでいたアンダーソンたち。ところが時間の経過と共に一人また一人と行方不明になっていき、この町が単なる田舎町ではないことに気づく。やがて意を決して町から逃げ出そうとするが、そんな彼らにバックマン率いる2001人の住民たちが牙を剥いた…。
H.G.ルイスの傑作「2000人の狂人」を最新のVFXを用いてリメイクした作品。バックマン役の俳優にフレディ様ことロバート・イングランドを迎え、お馴染みの怪演で作品のクレイジーな雰囲気を盛り上げていた。中でもクライマックスの決闘シーンで、燃え盛る炎の中でサーベルを振り回して大ハッスルする姿はフレディ・ファン必見と言えよう。
さてこの作品、リメイクに当たってヤンキーたちの殺害方法が一新されていたが、その殆どが著しくエンターテイメント性に欠けるものだったのは残念でならなかった。強酸を口の中に流し込んだり、鉄の入れ歯でペニスをガブリと噛み切ったりと、どれもこれも凄惨だがありふれた手口ばかりで、しかも大半の殺しが人知れずひっそりと行われるため、「祭りの余興としての殺人」というオリジナルの特色が格段に薄れていたのである。またロバート・イングランドの出演料に予算を取られたのか、住民が総出で出演する場面がやたらと少なく、殺す側の人間の多さを実感できなかったのも難点。元となった「2000人の狂人」のアイデアが良かったのとロバート・イングランドの存在感のおかげで十分に楽しめたものの、オリジナルの魅力には遥かに及ばない作品だった。
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