ゴーストインフェルノ 「評価 C」
バルセロナで新たに建設された、高層ビル「ユニコ・タワー」。ある日ここの窓を拭いていた清掃員が、ゴンドラから飛び降りて死亡するという事件が発生した。警察はこれを自殺と見なしたが、彼が落下する瞬間を目撃していた建築家の美女ペイジは、清掃員は何者かに引きずり落とされたのだと証言していた。そしてこれを皮切りに、天井のパイプが落下したり、エレベーターが誤作動を起こしたりと、ユニコ・タワーでは不審な事件が続発。挙句にビルを訪れた警官ウィリアムズが発狂して銃を乱射するという凄惨な事件まで発生し、ランドール刑事は一連の出来事がただの事故ではないという核心を固めた。心霊学者のゴールド博士と協力し、超常現象的な各出来事の原因を探るランドール。その結果、事件の核心にペイジが関連していることが明らかになる…。
「ドクターモローの島」「メテオ」のプロデューサー、サンディー・ハワードによる超高層ビル絶叫オカルトホラー映画。パッケージでは口の裂けた怨霊の姿が目立つ位置に据えられているが、実際に彼が暴れ出すのはクライマックスになってから。映画の大部分はビル内部で起こる様々な怪奇現象とその原因の謎解きに費やされており、さしずめ予算の低い「ポルターガイスト3」といった趣だ。
冒頭の窓から玄関ホール、地下の通風孔など、ビル内の色々な場所で心霊現象が起きる本作だが、特にエレベーターを利用した心霊現象にはかなりの力が入れられていた。定番の急降下を始めとして、エレベーター内部の鏡に男の姿が映ったり、ペイジを出迎えるかのように彼女がホールに来るタイミングにあわせてドアが開いたりと、バリエーションが実に豊富なのである。ラストが唐突すぎる感は否めないが、オカルトが苦手な人間でもまずまず楽しめる作品だった。
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