Dr.チョッパー 「評価 D」
異父姉弟ジェシカとニックに、母の死という辛い出来事が襲い掛かった。突然のことに悲しみに暮れる二人だったが、ふと母の貸し金庫にあった書類を見たニックは、母が湖畔に小屋を所有していたことを知る。少しでも悲しみが紛れればと思い、友人たちを連れて小屋へキャンプに出かけることにした二人。ところが湖畔には、若い男女の体のパーツを奪って永遠の若さを保ち続けている殺人鬼「Dr.チョッパー」が潜んでいたのである…。
殺人外科医Dr.チョッパーが華麗に暴れ狂う、アルバトロス・コア発のスプラッター映画。Dr.チョッパーは黒革スーツで身を固め、オフロードバイクに跨り獲物を追い回す。人を殺すとその生首を生存者たちに投げつけたり、手首を切り落とされると傷口にナイフの柄を差して新しい手として利用したりと、行動のサイケさはなかなかのものだった。しかし残念なことに、老齢のためかDr.チョッパー自身は滅多に人を殺さず、殺してパーツを持ってくるという仕事は下僕である看護婦コンビに一任されている。この看護婦たちもDr.チョッパー同様に若い人間の体のパーツを貰って永遠の若さを保っているのだが、外を出歩く時は私服だし特殊能力を持っているわけでも無いしと、どうにも地味な印象は拭えない。またマッドドクター映画の肝とも言うべき手術シーンはねちっこい残酷描写が省かれているため不満が残り、ニックの出生の秘密を始めとする数々の伏線もアッサリ片付けすぎている感じで座りが悪い。Dr.チョッパーのキレ具合に他の要素がついてきていない作品だった。
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