宇宙生物X                  「評価 D」
二年前、洞窟に眠っていた古代人の秘宝を奪おうとした大学教授たちが、財宝を守る怪物に襲われるという事件があった。その時は怪物が倒され洞窟が封印されて事は収まったものの、現在になって突如発生した地震により洞窟は再び開かれてしまった。そのため何も知らないで洞窟に立ち入った男女が蘇った怪物に惨殺されるという事件が発生し、怪物を捕獲するために軍が動き出すこととなった。だが透明化できる怪物の強さは並みの軍人では太刀打ちできず、初めに派遣された部隊は瞬く間に壊滅させられてしまった。そこで新たにマッコール軍曹ら一小隊が派遣されることとなったのだが、彼らは二年前の事件で怪物と遭遇したケイトに協力を仰いだ…。
透明な怪物と財宝の謎が明らかになる、「THE THING 未確認生命体U.M.A.」の続編。前作で見られたスプラッター描写は一層エスカレートしており、首や胴体が真夏の花火大会のごとくポンポン宙を舞う様子には恐怖を通し越して笑いがこみ上げてくる。だが一方、怪物の魅力の面で言ったら前作よりもランクダウンしていると言わざるを得ない。元々透明化能力しかウリのない奴だったのに、作品の途中から軍の連中が投げたカラーボールを受け、全身がハッキリ見える状態で人間を襲うようになるのだ。そのため後半部分は何の面白みも無い怪物が暴れるだけの内容となっていて、怪物好きとしては観ているのが非常に辛かった。あまりにもヤケクソなラストにはケイト同様爆笑させられたが、怪物の良い所をわざわざ削った点については何とも許しがたい作品だった。

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