処刑! 血のしたたり             「評価 C」
赤字続きのスーパー、ウォルナット・レイク・マーケット。ここで勤めているジェニファーには、現在困っていることがあった。彼女にはだいぶ前に別れた元恋人のクレイグがいたのだが、彼は別れた後も未練がましくジェニファーの周囲に付き纏っていたのである。クレイグは今日もスーパーへとやってきて、彼女に強く言い寄ってきた。店員たちが総出で彼を取り押さえて何とか事態は収まったものの、このままでは今後もクレイグは店にやってくるだろう。ジェニファーの悩みは解決する気配がない。ところがその晩、事件は起こった。閉店時間後、店に残っていた従業員たちが次々と殺されていったのである。果たして犯人はクレイグなのか。それとも…。
ストーリー自体はありきたりだが、「閉店後のスーパーマーケット」とシチュエーションを限定することによって独自色を出しているスプラッター映画。伝票刺しや肉を切るための電動ノコギリなど、中盤以降はスーパーの奥にある道具を使った殺しが連続して行われること。それと殺された人間の体の一部が他の肉と一緒にパックされて並べられていたり、ゴミ箱に安売りの値札を提げられた死体が投げ込まれていたりと、舞台設定を上手く生かした残酷シーンが多いことからは、製作者のアイデアの豊富さや機転の良さを感じさせられた。ラストはかなり投げやり気味で人を選ぶが、シチュエーション重視の人ならばきっと楽しめる作品だろう。

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