プレジャー・プラネット 「評価 Ｄ」
全宇宙を股にかけて活躍するレディースロックバンド、ヴィシャス・リップス。田舎娘ジュディを新たなヴォーカルに迎えた彼女らは、宇宙船に乗って次のライブ会場へ向けて出発した。ところが急いでいたあまり危険区域を通ったものだから、宇宙船は隕石と衝突。たちまち航行不能に陥り、敢え無く付近の惑星へと不時着することとなった。広大な砂漠地帯に着陸した彼女らは助けが来るのを待つが、宇宙船の周りには醜い姿をしたグールがうろついていた…。
未開の惑星に降り立った人間が不思議な体験をするＳＦ映画……なのだが、殆ど架空のロックバンドであるヴィシャス・リップスのプロモーション・ビデオと言っても差し支えの無い内容で、特に砂漠の惑星に降りてからはストーリーらしいストーリーはこれっぽっちも存在しない。ただメンバーのギャルたちが痴話喧嘩をしたりハッパ決めてラリったり、シャワーを浴びている最中にグールが現れてキャーキャー騒いだりといった極めて頭の緩い話がダラダラと徒然なるままに進行していくのだ。それでもラスト十五分前ぐらいになって漸くストーリーが動き始めたかと思ったら、肝心のラストに驚愕必至の酷いオチが待ち構えていて今まで費やした時間は何だったんだと頭を抱えてしまう。彼女たちの歌を始め、劇中で流れるロック・ミュージックの数々は結構作り込まれていて聴きごたえがあったものの、正直言ってそれしか見所の無い作品である。
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