怪竜大決戦 「評価 B」
飛騨の国、蟇が岳。ここでは蟇道人による指導の下、若き忍者・雷丸が修行を積んでいた。雷丸はかつて近江国尾形家の若君だったが、家臣が悪の忍者・大蛇丸と手を組んで起こした謀反によって父親が殺害され、窮地に陥っていたところを蟇道人に救い出されたのである。しかしある日、雷丸たちの前に大蛇丸率いる忍者軍団が現れた。霞城の若君が死んでいないことを、遂に悟られてしまったのだ。雷丸は何とか敵忍者たちを撃退するが、蟇道人の方は大蛇丸によって打ち倒される。死の際の蟇道人から大蛇丸が父の仇でもあることを聞かされた雷丸は、自雷也と名乗って大蛇丸を倒す旅に出た…。
66年、東映が「黄金バット」の併映作として製作した忍術活劇。雷の輪で相手を縛り付けたり炎に乗って空を駆けたり、忍者たちが繰り出す超絶忍法の数々は、特撮がやや稚拙ではあるがバリエーションに富んでいてなかなか楽しませてくれる。特に映画のクライマックス、雷丸と大蛇丸がそれぞれ巨大ガマと竜とに変身しての一大決戦シーンは、着ぐるみの都合により両者とも後ろ二本足で立っているのが滑稽に見えなくも無いが、城をメリメリ破壊しながら両者が激突する様子にはそれを補うに足る迫力が感じられ、非常に見応えのあるものとなっていた。忍術好きならば堪らないものがある作品である。
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