RECON2020 バイオ・モンスターズ侵略     「評価 D」
全宇宙を股にかけ、人類とアンドロイド軍団とが一大戦争を繰り広げている未来。銀河海兵隊のシャープ軍曹は、数名の部下と共にカプリーニ星の戦線へと派遣された。そこでは人間を狼男やゾンビに改造する、凶悪なアンドロイドたちが陣取っている。彼らの攻撃によって退路を絶たれたシャープたちは、決死の思いで戦いに臨むのだが…。
異星の廃墟を舞台にしたSF戦争映画なのだが、製作者たちは予算の低さをごまかそうという気がなかったのだろうか。と言うのも廃墟の壁という壁にスプレーで落書きがされており、他の惑星であるという雰囲気が全く感じられないのだ。幾ら画面をセピア調にしたり、空に月を二つ浮かべたりと工夫を凝らしても、この不良の溜まり場みたいな風情を変えられるわけがない。予算が低いからといって、ロケ地を選ぶぐらいのことはして欲しかったものだ。
モンスターたちの魅力が薄いのも大きなマイナス要素である。三本の頭を持った恐竜とか鉄喰い虫とかのクリーチャーは如何にもCGといった様子で質感に乏しいし、アンドロイドは普通の人間が演じているだけで体内のメカ部分が露出するカットすら無い。
更には同じカットの使い回しが目立ったり、クライマックスで唐突に軍曹と敵アンドロイドとが武器を捨てて素手で殴り合いを始めたりと、至る所から駄目さ加減が滲み出てくるこの映画。宇宙船のデザインぐらいしか見る所がないのが、非常に悲しく感じられた。

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