ザ・コング 「評価 D」
元森林レンジャー隊のロジャーは、仲間と共にイーサン博士たちの化石発掘調査に同行することとなった。彼らの目的は新種の霊長類の骨。深い森を掻き分けて発掘ポイントへと向かう一行だったが、そんな彼らに森を根城とするコングの群れが襲いかかってきた…。
批判を恐れて無難な内容を目指した結果、観ていて何の印象も残らない凡作になってしまいました。そんな製作者の声が聞こえてきそうな、この上なく無難でこの上なく面白みに欠ける映画がこれだ。穴に落ちたところへ差し伸べられた手がコングのものだったとか、闇夜に山小屋で篭城戦をするとか、「ここまで奇をてらうのを避けるか!」と叫びたくなるくらい定番の展開のオンパレード。そのくせ、死体を埋葬するコングの習性や、コングに殺された遺体が他の動物に食われない謎といった、オリジナリティの感じられる要素は尽くあっさり片付けられてしまうものだから、本当にお決まりの要素の方しか頭に入ってこないのである。無難な映画は安心してみていられるのが強みだが、あまり無難なのも考えもののように思えた。
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