エイリアンX 「評価 C」
今から一万年以上昔、ガンジス川流域に一つの石が落ちてきた。現代の研究でこの石には400億もの遺伝子コードが記されていることが明らかになり、ウッドマン博士らはそれらを基にして新生物を開発。人間よりもすぐれた身体能力を持つこの生物に、「軍団」という名前を与えた。戦争の兵器として使用するために、ロッキー山脈の極秘研究所で飼育・研究が行われる軍団。ところが実験の途中で軍団は暴れ出し、研究所を占拠してしまった。そこで政府は事情を知らないタロンら工作員チームを研究所に派遣し、彼女らが囮になっている内に石を回収しようとした…。
山奥の秘密研究所を舞台に、特殊部隊が未知の生物と戦いを繰り広げる──。あれ、こんな映画どこかで観なかったっけ? と思ってよく考えたら、「感染源 BiOHaZaRD」とプロットが非常に似ていることに気がついた。怪物のデザインと話の結末を除けば殆どそのまんまな内容で、画面が暗すぎて凄みに欠ける戦闘シーンや、研究所が大爆発するところまで一緒。あまりもの一致ぶりに、思わず笑いがこみ上げてしまった。
この映画の主役とも言うべき「軍団」は、エイリアンとプレデターを足して二で割ったようなオリジナリティの欠片も無いデザインをしており、またこれと言った特殊能力も持ち合わせていない地味な奴だ。こいつよりも魅力を放っているのが中盤以降に登場する「軍団」の子供たちで、何十何百という数でワラワラと襲い掛かってくる様は昆虫パニック映画のよう。ストーリーに意外性が無い分、総合的な面白さでは「感染源 BiOHaZaRD」には及ばないものの、モンスターの存在感では上をいっている作品だった。
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