ミミックV                 「評価 C」
ストリックラー病患者のマーヴィンは、病気が悪化しないようにと自分の部屋に籠もりっ放しの毎日を送っていた。そんな彼の唯一の楽しみは、部屋の窓から近所の様子を盗撮すること。ある日、妹のロージーと一緒にいつものように窓の外を眺めていた彼は、麻薬の密売人が惨殺されているところを目撃する。急いで通報するも、警官のデュマーが駆けつけた時には死体が片付けられており、またフィルム切れ、雨が降っていたなどの悪い条件が重なって単なるイタズラと思われてしまった。デュマーに相手にされなかったことが悔しい兄妹は、向かいのアパートの住民であるカーメンと協力し、事件があったことを証明しようと行動を開始する。しかし事件の中心には、知能の発達したユダの血統がいたのである…。
今までのSFモンスターパニックから一転、突然「裏窓」チックなサイコホラーへと変貌を遂げたシリーズ第三弾。予算が大幅にダウンしている分、ユダの血統の襲撃で血みどろになった部屋をロングショットで写したり、警官デュマーやゴミ男などいかにも怪しい人物を配したりと、雰囲気で魅せることに腐心した演出・脚本が特徴と言える。また老若男女問わず殺されていくためショック度はシリーズ中随一で、ユダの血統が暴れる箇所が極端に短いながらもしっかりと楽しめる作品だった。

TOP PAGEへ