食人族2                   「評価 D」
TVN社は未開の地に暮らす食人族を取材しようと、グレースとボブを始めとする探検隊をジャングルに派遣した。ところが彼女らは衝撃映像欲しさにジャングルの中でやりたい放題。村を焼き払ったり、現地の娘を輪姦したりと、非道の限りを尽くしていた。その取材方法の酷さを知った副社長は難色を示すが、スポンサーたちは映像が衝撃的であればあるほど視聴率も良くなると、全く気にしていない様子だった。しかしやがて、探検隊は原住民らの叛撃を受けることに…。
21世紀になって新たに撮影された、「食人族」のリメイク作。スポンサーたちが番組制作を後押ししていることを強調している分、「文明人と原住民、どちらが野蛮人か?」というテーマはオリジナルよりも前面に打ち出されている。特にラストのスポンサー一同が笑顔を浮かべている場面は、思わず寒気がしてくるほどの見事な出来だ。
しかし本作、この点を除けば褒めるべき点が一つも見当たらない、リメイクした者の神経を疑いたくなるくらいの酷い内容だった。ノンフィクションらしさを排して完全に劇映画となり、小奇麗になってしまった映像には、かつての衝撃は到底拝めなかった。食人シーンは数こそ増えても殆どが似たり寄ったりで、次第にワンパターンさが嫌になってくる。そして「食人族」の名を一躍世間に轟かせた「美女串刺し」が丸ごとカットされているとなっては、最早リメイクを作った意義すら疑問に思えてしまう。とてもじゃないが再見に耐えない、「猟奇変態地獄」にすら劣る作品である。
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