怪奇!魔境の裸族(別題:ラスト・カニバル 怪奇! 魔境の裸族)「評価 B」
ジャーナリストのブラッドリーは、写真撮影のためにタイへとやってきた。だが未開の地で撮影を行っていた彼は、地元に住む狩猟部族によって捕らえられてしまう。彼らの怪しげな儀式を目の当たりにし、初めは戸惑うばかりだったブラッドリー。しかし部族の娘と愛し合うようになり、次第に彼らとも打ち解けていったのである。更には部族の長にも一人前の戦士として認められたブラッドリーは、この地に骨を埋める決心を固める。だが近辺に住む食人部族が、そんな彼に思わぬ悲劇をもたらした…。
後に「人喰族」「食人帝国」を撮るウンベルト・レンツィが、初めて製作したカニバリズム映画。アマゾンでもニューギニアでもなく、タイを舞台にしている点が最大の特徴であり、原住民の棲み家と文明社会とが隣り合わせになっているものだから、集落の上空を定期的にヘリコプターが通過していく。これが本作で重要な役割を演じており、上手い舞台を選んだものだと感心させられる。また主人公と原住民が打ち解けていく展開なのも、「食人族vs首狩族」同様に秘境探検映画としては珍しいアプローチで評価したいところだ。
ただ流血描写は控え目で、切り落とした腕を齧っているカットがある程度。代わりに挿入されているのがコブラとマングースの戦いや、軍鶏二匹による闘鶏、そして有名な猿の脳味噌喰いといった、動物を痛めつける場面である。これはこれでグロテスクだからいいのだが、「人喰族」のような人体破壊は期待しないほうがいいだろう。
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