食人帝国                 「評価 C」
ニューヨークとカナダで、コブラの毒がついた吹き矢による殺人事件が相次いで発生した。犯人の男はトラックに轢かれて死亡したものの、彼が持っていた8ミリテープにはカルト教団「浄化教」による儀式の様子が写されていた。このテープにはまた失踪中の女性・ダイアナの姿も写っており、それを知った彼女の妹シーラは、腕相撲で負け知らずの男・マークをガイドに雇い、浄化教の本部があるニューギニアのジャングルへと向かった。食人部族の襲撃を受けるなどのトラブルがありながら、何とか浄化教の本部に到着するシーラたち。そしてダイアナとも再会するが、彼女の口から語られたのは、脱会者を地球の裏まで追い詰める、浄化教という組織の残酷さだった。先日の殺人事件の被害者は皆、浄化教から逃げ出した人間だったのだ。マークとダイアナはこの恐ろしい組織から逃れる手段を見出そうと頭を捻るが、一方その頃、シーラは教団によって洗脳されつつあったのである…。
「怪奇! 魔境の裸族」や「人喰族」を製作したウンベルト・レンツィによる、オカルティック・カニバリズム映画。音楽は「人喰族」から、蛇や亀が絡んでくるカットは「食人伝説」からまんま流用している超低予算映画ではあるが、カルト教団という明確な悪役を配したことによりストーリーの座りも良くなって、数ある食人族ムービーの中でも異例とも言える取っ付き易い脚本になっていた。
また新撮された残虐シーンは、耳削ぎや乳房切断、肋骨拡張とインパクト抜群な物ばかりで、レンツィのゲテモノ映画に対する拘りが垣間見えるのもポイントが高い。
そして本作を語る際に忘れてはならないのが、女優のセクシーシーンの豊富さである。役名のない女が儀式という名目で犯されるだけでなく、シーラは蛇の血を塗られた張型を挿入された上に全身を金粉まみれにされるわ、ダイアナは鞭で打たれたかと思えば全裸に剥かれてバックから犯されるわと、主役の女性たちまでこれでもかと言う位に乱れまくるのだ。全上映時間の3分の1がエロシーンだった「猟奇変態地獄」には流石に適わないが、本作もエロ目当てで観賞するには最適と言えるだろう。
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