ウォーニング 「評価 B」
宇宙の何処かの星では、疫病が蔓延して多くの民が死に絶えていた。何か病を治療する方法は無いか。星の者たちが研究に励んだ結果、地球人の血液と生体エキスを体内に注入すれば、病の進行を少しだけ食い止めることができることが判明した。そこで星の王族は弱小民族の男を一人地球に派遣し、民族の無事を保証する代わりに、地球人から血液と生体エキスを集めるように命じたのである。地球に着いた男は人間の姿を借り、ポール・ジョンソンと名乗って着々と任務を遂行していった。しかしある時、地球に亡命してきた同郷人の女性と会ったポールは、彼女の口から恐るべき事実を知らされる…。
母星を救うために人間の血液を集めるという設定がスペル星人を彷彿とさせる、一風変わった侵略SF映画。脳髄に何本もの触手が付いたような宇宙生物のデザイン、体液を吸われて干からびた人間のメイクなどが、異様なまでの生々しさを放っていて本作の見所となっている。またポールに「人間を洗脳する」という能力を与えながらも、その支配を絶対的なものにしていないのが心憎い。このおかげで洗脳された人間が当たり前のように地球人側に協力したりと、より捻った人物関係を作り上げているのである。後半になってストーリーが迷走するのが残念だが、なかなか楽しい作品だった。
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