ジョーズ 恐怖の12日間 「評価 B」
1916年夏、ニュージャージー州。とあるホテルのビーチで海水浴をしていた青年が、突如足に大怪我を負う事件が発生した。ビーチの監視員をしていたアレックスは青年の傷口から、彼は鮫に噛まれたのではないかと判断し、ホテルにビーチの閉鎖を要求した。ところがホテルの経営者達は稼ぎ時ということもあってか、事件の原因を断定的には公表せず、あくまでビーチの開放を続けたのである。彼らの楽観的な態度に不安を覚えるアレックス。その予感は的中し、事件から六日後の昼間、ビーチに再び鮫が現れてアレックスの同僚の監視員に襲い掛かった…。
鮫映画界の金字塔にしてバイブルである「JAWS」。その元ネタとなった実際の事件を、セミ・ドキュメンタリー形式で映画化した作品がこれだ。もちろん「JAWS」の元ネタとなったぐらいなので、主人公の言い分に耳を貸さないホテル経営者や、鮫の捕獲に熱意を燃やす変なオヤジなど、作品中には今や鮫映画のテンプレートと化している登場人物や展開がてんこ盛り。そのため本作を観ていると、「このホテル経営者、まさか自分をモデルにしたキャラクターが後年無数に生み出されるとは思ってもいなかっただろうな」とか「こんなに地味な対決をあれだけ盛り上げたスピルバーグは偉大だなあ」とか、様々な鮫映画の情景を思い浮かべてついつい感慨に耽ってしまうのだ。鮫映画好きならば間違いなく必見の作品である。
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