ランドスライド                 「評価 D」
地質学者のボイドは、ダム建設現場の土壌状態を調査するためにマターソン家が支配する田舎町へとやってきた。調査は早々に終わったものの、実はボイドにはもう一つの目的があった。十数年前、当時この町を支配していたトリナバント家を襲った自動車事故。ボイドはその事故に巻き込まれたショックで、それまでの一切の記憶を失ってしまったのである。そこでボイドは記憶を取り戻そうと町を調べまわるが、何故かマターソン家の手の者達が執拗な妨害を行ってきた。一方でダムの建設現場近くでは、徐々に地滑りが起こりつつあった…。
珍妙な映画だ。原題も「LANDSLIDE」で一応パニック映画のはずなのに、ストーリーの九割以上がボイドの記憶を巡る抗争に費やされ、肝心の地滑りの話は終盤に差し掛かって思い出したかのように登場するのである。また記憶を巡る抗争の方はあっと驚くどんでん返しの連続でぐいぐいと引き込まれるものの、ラストの落とし方が消化不良気味で満足には至らない。パニック映画としても人間ドラマとしても、大きな不満を感じてしまう作品だった。
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