ホワイト・バッファロー            「評価 B」
お尋ね者の凄腕ガンマン、ビル・ヒコック。彼は長い間、白毛の野牛に襲われる悪夢にうなされ続けていた。そこで白毛の野牛が出るという山地に赴き、自ら野牛を倒すことで呪縛から逃れようと考えたビルだったが、その道中では彼の命を狙うガンマン達が次々と襲撃してくる。更に同じく白毛の野牛を付け狙うスー族の戦士クレイジー・ホースまで現れ、ビルの旅路は一筋縄では行かなかったのである…。
70年代、「ジョーズ」に始まる動物パニック映画ブームの頃に製作された作品。しかしタイトルのホワイトバッファローよりも人間同士の戦いに比重を置いた内容になっており、ホワイトバッファローは序盤のスー族の村を襲撃するシーンとクライマックスの決戦以外は全く暴れてくれず、その間はビルと敵ガンマンとの銃撃戦で埋められている。更に牛に白い毛皮をかぶせて作ったホワイトバッファローが不恰好で迫力に欠けるので、ホワイトバッファローと人間達の死力を尽くした戦いを期待すると大きく失望してしまうことだろう。
一方で本作、ビル・ヒコックとクレイジー・ホースという二人の男の生き様を描いた西部劇として見れば、ヒコック役のブロンソンの演技も決まっていて十分に楽しむことができる。動物パニックブームに乗って製作された作品ではあるが、人間ドラマ中心の西部劇として見た方がいい作品である。
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