ドッグ・ソルジャー 「評価 B」
クーパーの所属する一小隊が、演習のためにスコットランドの森林へと送り込まれた。そこで軍の特殊部隊と共に訓練を行う手筈だったが、どういうわけか幾ら歩き回っても特殊部隊の姿は見当たらない。怪訝な顔を浮かべる小隊の面々。だがしばらくの時が経ち、彼らは特殊部隊がいない原因をこの目で知ることとなった。人間を糧とする人狼の群れが、彼らの前に姿を現したのである。人狼達は圧倒的な殺傷能力と並外れた生命力により、特殊部隊の連中を瞬く間に血祭りに上げてしまったのだ。見たことも無い化け物に遭遇したクーパー達は森の中を逃げ回り、やがて一軒の家屋に辿り着いた。ここで朝になるのを待とうと決める彼らだが、夜が更けるに連れて人狼たちの襲撃はますます激しさを増していった…。
無数の人狼相手に篭城戦を繰り広げる一小隊の姿を描いたホラーアクション映画。篭城戦と言っても本作では閉塞した環境の中での人間心理はそれほど描かれておらず、「わらの犬」のクライマックスが如く休む暇も無いほどにバトルが連続して展開し、観る者を徹底的に飽きさせないような作りになっている。また登場する人狼達は全て着ぐるみによって撮影されており、生の人間同士がぶつかり合うことでアクションに只ならぬ迫力を与えていた。
ただ本作、人狼が暴れるのは夜だけなので仕方ないとも言えるが、時折暗すぎて何が起こっているのか良く分からない場面があるのは残念に思えた。度重なる襲撃の中で主人公たちは何度も家の中を移動するので、暗すぎる場面があると彼らの位置関係を把握できなくなってしまうのである。
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