ザスーラ 「評価 B」
父親が仕事に出かけている間、兄弟と共に家の留守番をすることになったダニー。しかし兄のウォルターはテレビに夢中で、姉のリサは寝てばかりで、全くダニーの相手をしてくれない。退屈したダニーはウォルターにキャッチボールをせがんだものの、誤って彼の体にボールをぶつけてしまい地下室に閉じ込められてしまった。薄暗い地下室が苦手なダニーは、ビクビクしながらも階段を上って地下室から抜け出そうとした。とその時、階段の隙間に置かれていた「ザスーラ」という古めかしいボードゲームが彼の目に留まった。ダニーは見たこともないゲームの発見に喜び、居間に戻るや否や説明書も読まずにネジを巻き、「GO」と書かれたボタンを押した。だがこの瞬間、兄弟達は宇宙を股にかけた大冒険へと出発してしまったのである…。
「ゲーム上で指示されたことが現実となって起こる魔法のスゴロク」という設定を引き継いだ、「ジュマンジ」の続編。今度はゲームの舞台が大宇宙へと変わり、流星群や人型ロボット、トカゲ宇宙人といったレトロSFチックなトラブルが襲い掛かるのだが、一度起こったトラブルがズルズルと後を引いていき、主人公たちが次第に八方塞がりに陥っていく様はなかなかスリリングだ。またクライマックスでは宇宙SFモノであることを生かした感動シーンもあり、思わぬ不意打ちにホロリとさせられてしまう。
しかし話の途中、相手のイカサマを指摘した者が「ザスーラ」にイカサマ呼ばわりされて強制退場させられたり、「ザスーラ」を見失った場面で登場人物たちの行動に一貫性が見られなかったりと、「ザスーラ」のルールや話の筋立てで気になるところが多少あった。宇宙空間内でソファーが燃え続けている場面や、宇宙服を着ないで宇宙空間に飛び出す場面などは「舞台は本物の宇宙でなくゲームによるインチキ宇宙です」ということで説明が付くものの、もう少し設定やストーリーに整合性を持たせてほしかったところである。
GO TO TOP!!