タービュランス2 「評価 C」
統計によると、全アメリカ人口の30%が飛行機恐怖症らしい。そこで航空会社は新たな顧客を掴むために、飛行機恐怖症である十数名の人々を集めて恐怖症改善プログラムを実施した。マーチンを始めとする参加者達は、揺れや高所に慣れるための訓練が行われた後、仕上げとして本物の飛行機に乗せられた。ところが飛行機が離陸してしばらく経った時、急に乗客や乗組員の何人かが昏睡状態に陥った。どうやら何者かが機内の飲料水に精神安定剤を混ぜていたらしい。しかもその矢先、突然チェコ語を話す男が銃を取り出して機内を占拠した。彼は難なく取り押さえられたが、その裏には強大なテロリスト組織がついていたのである…。
話は全く繋がっていないものの、一応「乱気流 タービュランス」の真っ当な続編である本作(「デンジャーゾーン タービュランス3」は本作の続編です)。眼目は何といっても、ハイスピードで展開するサスペンス劇だ。ハイジャック犯を追い詰めたと思ったら新たな仲間が出てきて形勢が逆転したりと、最初から最後まで状況が目まぐるしく移り変わって目が離せない。おまけに何気ないところに伏線が散りばめられており、その生かし方も含め、脚本の気の利き方には思わず感心してしまう。
しかし本作、どういうわけかテロリスト組織の目的がさっぱり分からないまま映画が終わる。いくら陰謀や毒ガスといった小道具をちらつかせて話を盛り上げようとしても、犯人側が何がしたいのか見えてこないので、サスペンスの緊迫感もクライマックスのカタルシスも些か物足りないものになっていた。
それにしても、飛行機から落とされた男がその飛行機に指令を出していた管制塔に落下するのは偶然にしても出来すぎ(笑)。
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