ジャッジメント・デイ 「評価 D」
世界中に社会不安の風潮が蔓延する中、アメリカでは愛国者団体UPMによるテロ行為が大きな問題となっていた。そこで軍はタネン率いるコマンド部隊を派遣してUPMの壊滅に取り掛かるものの、元軍人によって構成されているUPMは彼らの追撃を巧みに回避し続ける。更にUPMは思想に同調してくれたエバンズ博士と協力し、アメリカ中の核弾頭発射コードを入手。「アメリカにはびこるガンを一掃する」と、核ミサイルの照準をワシントンに向けてきた。タネン達はエバンズ博士の娘を連れて、何とか彼らの計画を阻止しようとするが…。
巨悪を殲滅するアメリカ軍の雄姿を描いた、アメリカお得意のコマンド・アクション物の一本。この手の映画のお決まりに漏れず、全編銃撃戦と肉弾戦に溢れた作品なのだが、中盤のホッケー場における戦闘シーンはあまりにも噴飯物な内容で強く印象に残った。選手達が練習をしているところでタネンがUPMの刺客と銃撃戦を繰り広げるのだが、幾ら目の前で死傷者が出ても選手達は平然と練習を続けているのだ。スケートリンクにタネン達が乱入してきても、流れ弾を浴びる選手が出ても、彼らは全く知らん振り。この恐怖すら感じられる無関心具合は、もしかして冒頭のナレーションで述べられている社会不安の影響なのだろうか。いずれにせよ、非常に心に残る場面である。その他の点においては本作、ありきたりのアクション映画であり、ベルトコンベアに手榴弾を置いて離れた場所にある倉庫を爆破する場面ぐらいしか見せ場と言える箇所は見当たらない。ホッケー場の戦いの壮絶さばかりが印象に残ってしまう映画である。
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