ボルケーノ・インフェルノ        「評価 C」
カリフォルニア州のエンジェル山は、現在スキーシーズン真っ盛り。多くの客がスキー場を訪れ、地元の街は大きな賑わいを見せていた。ところが一方で、不穏な事件も頻発していた。スキーを楽しんでいた新婚夫婦が突如発生した地割れに飲み込まれて行方不明になった他、山の至る所に毒を吸い込んだアライグマの死体が転がっていたのだ。地質調査研究所のピーターはこれらの事件を近いうちに発生する噴火の兆候と見なし、急いで街の者に警告しようとしたが、彼らにとって今は一年で一番の稼ぎ時な上、街にはリゾート開発の投資をしてくれる資本家が来ていたので、誰も彼の言葉に耳を貸そうとはしなかった。だがそうしている間にも噴火の時は迫りつつあった…。
90年代後半の火山映画ブームの中で製作された一本。ピーターの話を聞き入れない町の者、リゾート開発を進めようと躍起になる町長など、パニック映画としては非常にありがちな場面がこれでもかと出てきて、観ていて何度も既視感に襲われる。しかしクライマックスには、溶岩の流れを止めるために雪崩を起こすという、実に斬新でお得な気分になれる見せ場が用意されていた。また噴火後の場面が、火山灰によって霧のかかったようにしていたりと細かい演出が利いているのも好印象。パニック映画好きならまずまず楽しめる作品だ。
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