ニューヨーク大地震 「評価 C」
警察官のジョンにはロサンゼルスに住んでいた頃、息子のジェームスを地震で失った過去があった。ニューヨークに転属された今でも彼とその家族の心の傷は癒えておらず、未だに息子を守ってやれなかったことを悔やみ続ける日々を過ごしていた。そんなある日のこと、ジョンは相棒のエリックと共に殺人犯の追跡を行っていた。ところがその時、突如としてニューヨーク全土を大地震が襲った。瓦礫の中に犯人を見失ってしまったジョン達だが、それどころではない。家族を再び失うまいと、ジョンはニューヨーク中を駆け回る…。
「アフターショック ニューヨーク大地震」と同じく、地震の本場ロサンゼルスを避け、ニューヨークを舞台にすることで他の地震映画との差別化を図ろうとした本作。ただあまりにも差別化を強調するためか、本作はニューヨークの名所のクローズアップの仕方が些か過剰すぎるように感じられた。地震で街が崩壊するシーンでは、エンパイアステートビルや貿易センタービルといった、ニューヨークを象徴する建物がやたらと大写しになって倒壊していく。更にはジョンの家族の一人は自由の女神像の中を見学している時に地震に襲われ、崩壊する内部からの脱出が映画の一つの筋となっているのだ。都市破壊の際に名所を映すのはよくあるが、本作の場合はニューヨークの名所が総動員されたような印象で、「幾らなんでもここまで…」と思うこと請け合いである。
地震の後は定番の救出or脱出シーンに突入するのだが、ジェームスを失ったトラウマを抱えている一家が、それを乗り越えるべく各々奮闘する構成がなかなか良い感じに纏まっていた。出来ればラストに家族を集合させて欲しかったが、過度のニューヨーク・アピールを除けば、なかなか楽しませてくれる地震映画だった。
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