ミステリーモンスター 「評価 B」
子供たちに大人気の教育番組、「ミステリー・モンスター・ショー」。マイク船長と子供たちが三匹のグロテスクなマペットと漫才を繰り広げるという内容だが、実は出演しているマペット達は全て本物のモンスターだった。かつて魔界の城に忍び込んだことのあるマイクは、モンスターを封印する魔法の箱を盗み出し、それ以来三匹を意のままに操っていたのである。出演者の少年トミーはこの事実に気づき、マイクがいない時を狙ってこっそり箱を開けてみた。たちまち現れる三匹のモンスター達。彼らがマイクの酷使に嫌気がさしていることを知ったトミーは、モンスター達にいつか自由にしてやると約束した。ところがその頃、魔界の女王マーラがマイクを追って人間界に来ていたのである…。
「巨大怪獣ザルコー」の製作スタッフによる、TV局を舞台にしたホラーコメディ映画。異世界を登場させても下手に話を広げず、あくまで騒動をTV局内だけに留めているので、終始無駄のない綺麗な展開を堪能することができる。また野球カード収集に拘る父親や、トミーのライバルキャラであるジミーなど、おいしい立ち回りのキャラが目立つのも作品全体の印象をよくしていた。ただ尺の短さが原因か、トミーと三匹の信頼を深める描写が不足しているのは残念なところ。これがしっかりしていればモンスター達が最後に出した結論にも納得がいくのだが、本作ではトミーと三匹は少しの時間しか一緒におらず、結論が些か唐突なものに感じられてしまう。また目的を失っただけでアッサリ魔界に引き返してしまうマーラも、何だかなぁという気がするぞ。でも不思議とラストシーンはすっきり纏まっていたので、終わりよければ全てよしといった感じの作品であった。
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