悪魔の毒々モンスター3 毒々最後の誘惑       「評価 B」
トロマビルの危機を二度も救い、日本では相撲の技まで身に付けてきた毒々モンスターのメルビン。現在彼は、大きな悩みに直面していた。盲目の恋人クレアーに目の治療を受けさせてあげたいのだが、そのためには大金を用意しなければならない。しかしメルビンは何処に就職しても失敗続きで、纏まった金を集められずにいたのである。どこか良い働き口はないか、と職を探し続けるメルビン。ある日、そんな彼のもとに一通の手紙が届いた。それにはメルビンを我が社のスポークスマンとして雇いたいと書かれており、早速メルビンは送り主の会社へと向かった。そして社長と話してみたところ、給料もいいそうなのでメルビンは喜んでこの申し出を受け入れ、晴れて会社で働くことが決まったのである。ところがこの会社、何度もトロマビルを苦しめていたアポカリプス社に他ならなかった。社会に疎いメルビンはアポカリプスの連中にまんまと乗せられ、彼らの手先としてトロマビル占領の尖兵に仕立て上げられてしまう。おかげでクレアーの目は治療できたものの、気が付いた時にはメルビンは町中の嫌われ者になっていたのだ。我に返ったメルビンは再び町の悪を一掃した後、いよいよアポカリプスの社長と対決することとなった。悪の親玉と言えど所詮社長は人間、誰の目にもメルビンの楽勝は明らかに思えたが、その時社長は真の姿デビルへと変貌を遂げたのである…。
アポカリプス社との長かった戦いに決着がつく、シリーズ堂々の完結編(四作目はあくまで一作目の続編扱いです)。何故アポカリプス社に来たとき直感で悪を察知する能力が作動しなかったのか、などシリーズ物としての一貫性に欠けているように思える箇所があるのはトロマらしくて良いとしても、それでも本作はシリーズ中で一番イマイチな内容だ。お馴染みの残虐プレイが冒頭とラスト以外にちっとも出てこず、またギャグもパッとせず観ていて欲求不満が溜まってくるのである。クライマックスのデビルとの戦いも何故か異様なまでにテンポが悪く、最後まで大した盛り上がりを見せずに終わってしまう。「トロマの映画なんてクズだぜ!」なんて悪党に言わせちゃったりとか、細かい部分では笑えるところが沢山あるのだが、前の二作と比べるとどうしても勢いが落ちたのを感じる作品だった。
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