女子高生ロボット戦争             「評価 B」
天才少女のブリトニーと、スポーツ万能のアリー。タイプこそ違えど、二人は昔から大の仲良しだった。しかし彼女達のクラスにロサンゼルスからの転校生クリスが現れたことから、その関係に亀裂が生じてしまう。笑顔の眩しいクリスに一目惚れしたブリトニーは、彼に近づこうとアリーに仲介役を頼んだのだが、そのアリーもまたクリスにメロメロになってしまったのである。内気なブリトニーを余所に、積極的にクリスにアプローチをかけてくるアリー。このままではアリーにクリスを取られてしまう。そこでブリトニーは持ち前の天才頭脳を生かし、様々な薬やメカを開発してアリーからクリスを遠ざけようとするのだが…。
「女子高生チェーンソー」「チアリーダー忍者」に続く、御存知アルバトロス・コアが放つ女子高生シリーズの第三弾。本作で上手いと感じたのは、主役の女子高生二人に関する説明描写だ。冒頭のブリトニーのナレーションで二人の大まかな人物像は紹介されるのだが、本作は決してそれだけには頼っておらず、各人の家庭の描写で一層深く掘り下げている。ブリトニーの家の中は朝でも暗く静かで、厳格な両親との会話は彼女が出たチェス大会などのことばかり。対するアリーの家はいつも日が差し込んでおり、父親がプロテインドリンクを作ったり娘のスパーリングの相手をしたりしている。かなり極端な描かれ方をしているが、こういった場面があってこそ、ロボットを一日で開発するような天才少女と、女でありながらフットボールチームのエースを担っている筋肉少女という設定に説得力か出てくるのである。またパッケージに出ている巨大ロボットの出番がほんの僅かしかないのは最早このシリーズのお約束となってしまった感があるが、クリスの登場シーンで花びらを舞わせたり、戦闘シーンで背景の色を変えたりと、至る箇所でかかる大袈裟なエフェクトも爆笑させてくれる快作である。
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