アナコンダ2            「評価 B」
東南アジアのボルネオ島で、七年に一度咲くといわれる不死の蘭。この花から抽出したエキスには生物の細胞を若返らせる効果があり、「人間の寿命を延ばす薬」として売れば億万長者になるのも夢ではなかった。そこでアメリカの製薬会社はボルネオ島に数名の社員達を派遣したのだが、島に生息するアナコンダは不死の蘭の効果により成長が止まらず、社員らが来た時には全長十数メートルにまで巨大化していたのだ…。
「キングコブラ」や「アイスランド」など、後々量産されるVFX巨大蛇映画の礎となった蛇映画界の革命児「アナコンダ」の続編である。続編と言えば「パイソン」の方は三本もシリーズを重ねていながら一向にCGのクオリティが向上しないのが困りものだったりしたが、この映画では沼地からアナコンダが飛び出すカットなど、前作からの技術面での成長を窺わせるような箇所も多く、見ていて納得の出来栄えになっていた。またアナコンダが巨大化する原因として「神々の糧」ネタを持ってくるのは、放射性廃棄物や遺伝子改造による巨大化が氾濫している今となってはかえって斬新で好印象。ただこの映画、「ANACONDAS」という原題からも分かるように、前作と違って沢山のアナコンダが出てくるのをウリにしているものの、そのウリがさほど生きていなかったのが惜しまれる。確かにアナコンダは島の至る場所で登場し、映画のクライマックスでは何十匹もの巨大アナコンダが群がる巣まで登場する。しかし主人公達に襲い掛かるのは「パイソン2」と同様、決まって一匹ずつ。しかも一匹一匹が前作のアナコンダに比べると異様に弱く、ただの巨大蛇以上のインパクトがまるで感じられないのだ(元々は普通サイズの蛇だったんだから仕方ないかもしれないが)。単純で無駄の無いストーリーと進化したVFXの両方が堪能でき、蛇映画としては非常に良い出来なだけに、アナコンダをもう少し強く見せるようにして欲しかったところである。
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