激突! 少林拳対忍者             「評価 D」
日本がまだ江戸だった頃、中国では飛剣の達人リー師が様々な格闘家を打ち倒し、その名を馳せていた。しかし宿敵カンを倒したのを最後に、リー師は歴史の表舞台から姿を眩ましてしまう。そして十八年の時が過ぎ、リー師に父親を殺された二人の男、シュウ・ワンとイェイ・コンは敵討ちのためにリー師を探す旅に出たのである。途中、魔界で火の神と戦ったり、江戸からやってきた忍者の襲撃を受けたりしながら、次第にリー師の元に近づいていく二人。ところが漸くリー師と対峙した時、二人は思いがけない事実を知らされた…。
「少林拳対忍者」なんて邦題だが、実際忍者と戦うのは話の途中のごく僅かな時間だけで看板倒れもいいところの本作。「少林寺VS忍者」のような内容を期待していると大いにしっぺ返しをくらうだろう(でも忍者の描写は割とリアルだ)。またこの映画、様々な達人が入り乱れて戦うことで物語が進行していく、いわゆる武侠モノの一本なのだが、色々な要素を盛り込もうとしたおかげで窮屈極まりない脚本になっていた。最初は単純な復讐譚かと思えば、魔界やら月世界やらが出てくるわ、幾度も設定のドンデン返しがあるわで、しかも最後は全く収拾が付かずに終わるので、結局誰が何をしたかったのかがまるで掴めないのだ。金属の傘や巨大な扇など、いかにも武侠モノらしいブッ飛んだ武器の数々が魅力的だった分、ストーリーの不出来が惜しまれてならない作品だった。
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