スパイラルコード 「評価 C」
自然を守るためならテロ活動も厭わないという、どこかで見たような過激派環境保護団体RAM。ある晩ここのメンバーだったアリソンとジェレミーは化学工場を爆破したものの、アリソンは警備員に見つかり敢え無く射殺されてしまった。彼女の死にゆく姿を、木の陰から覗くことしかできなかったジェレミー。やがて彼はRAMの手を離れて独自に活動するようになり、自然を破壊しようとしている会社の社長などを時限爆弾によって次々と地獄に陥れていった。最早彼は誰にも止められないのか。政府組織のATF(アルコール・タバコ・火器類処理班)は彼を逮捕するべく、RAMの実力者スコットに協力を要請するのだが…。
リリース当時は「24」ブームの真っ盛りだったので、予告編の画面構成が「24」そのものになっている本作。爆弾魔と化したスコットは誰も想像のつかないような場所に爆弾をしかけており、爆弾解体に成功したかと思わせておいて別の場所に本物の爆弾があった…というドンデン返しの多用が観る者に否応無しにスリルを味わわせてくれる。また時限爆弾の解体シーンが随所に散りばめられているので、時限爆弾マニアなら喜ぶこと確実の作品である。しかしクライマックスの爆弾解体シーンはずっこけた。爆弾を見つけた主人公、しかし解体する道具を何一つ持ち合わせていなかった。そこで彼が困っていると、偶然犯人が落としたペンチが近くに転がっていて、それを使って爆弾を解体していくのである。計算高いスコットがこんなうっかりミスをしていいものか、と御都合主義の匂いがプンプンするのが残念に思えてならなかった。
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