戦慄の毒蜂軍団(別題:キラー・ビー2 殺人蜂ミサイルタウン大襲撃) 「評価 D」
アメリカの郊外に建つ蜂研究所。ここでは幾つかの巣箱の中で蜂が育てられていたのだが、ある時ここに一匹の蜂が紛れ込んだ。かつてアメリカを恐怖に陥れた殺人蜂の生き残りであるこの蜂は、巣箱の中で数を増やし、やがて一人の所員に群がって命を奪うまでになってしまった。研究所の科学者である主人公らは同僚の死により殺人蜂の存在に気づくのだが、殺人蜂の入った巣箱が業者の手違いで養蜂所に送られたものだからさあ大変。巣箱を取り戻そうとする主人公達の努力の甲斐なく、回収しそびれた巣箱から無数の殺人蜂が飛び出した…。
76年製作の蜂映画「キラー・ビー」の続編…なのだが、現在日本では「キラー・ビー」はTV放映されたっきり一度もソフト化されておらず、その続編である本作だけがビデオリリースされて今でもレンタルビデオ屋の棚に並んでいるという、まるで「インベイド」を髣髴とさせる状態になっている。
しかしこの映画、第一作を差し置いてビデオ化する程面白いのかと言えばそんな事はなく、むしろただでさえスマッシュヒットの少ない蜂映画の中でも底辺に近い出来である。何せ巣箱を積んだ車を追いかけるシーンでは急に長閑な音楽が流れて緊張感を削いだり、クライマックスの蜂退治では同じ場所にいるはずの蜂の数がカット毎に万単位で変わっていたりと、至る所で緩慢な演出や行き当たりばったりな展開が見られ、一作目の柳の下を狙ってみましたという志の低さがひしひしと伝わってくるのだ。この内容の酷さは「ザ・キラービーズ」をも上回るほどであり、何故ビデオリリースされたのかが不思議でならない作品だ。
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