ザ・ビースト 巨大イカの逆襲        「評価 D」
島の沖合に出現した巨大イカが、ヨットに乗っていたカップルを襲撃した。イカは続いて島の漁師達にも襲いかかってきたので、島の地主はダイバー達を雇って巨大イカを退治させる。これで安心できると思った住民達だったが、実はダイバー達が退治したのは子供のイカに過ぎず、それより遥かに大きな親イカが、息子の仇討ちのために島を襲い始めた…。
島を開発しようとする地主と自然を守ろうとする漁師との対立…という、何年たっても変わらないお決まりの構図が成立している本作。地主が漁師の昔馴染みという設定が垣間見えたので、そこから何か話があるのかと思えば結局それ以上は何も無く、非常に分かりやすい(安易な)話の運びに終始していた。
おまけに当初は「イカが暴れたのは乱獲に怒った自然からの警告だ」と言ってたはずの主人公が知り合いの漁師がイカ退治に行って返り討ちに遭っただけで180度考えを改め、地主達と一緒にイカ退治に行くのを承諾したりと、登場人物の行動にあまり一貫性が見られないのだ。
尚、本作のイカは船底に噛みついて穴を開けたりと、触手以外にも攻撃手段を持たせているのは評価できた。だがCGのイカと模型のイカが一緒に映るカットなんかは技術面の都合もあってかCGのイカが完全に浮いており、物凄く違和感が感じられる出来になっているのだ。
というわけで話もイカもそれほど誉められる物ではなく、本作は余程この手の映画が好きでないとそれほど楽しめない映画であった。

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