ザ・コンヴェント 「評価 B」
教会跡に遊び半分で訪れた若者達が、そこに巣くっていた悪霊の群れに襲われる…。
スプラッター映画。それはある意味幻想世界を描いた映画とも言えるだろう。そもそも原点と言える「子連れ狼」シリーズからして、非現実的なまでの出血量と残酷描写で観る者のド肝を抜いてきた。過剰演出に彩られた世界とは即ち現実の延長線上の世界であり、リアルのようでリアルとは程遠い世界なのである。全く新しいスプラッター描写で形作られた本作は、改めてその事を思い出させてくれるのだ。
本作のスプラッター描写は、とにかく斬新である。ゾンビの血を赤青緑、色とりどりの蛍光色にしてしまい、暗い教会の中で不気味に光らせてしまったのだ。「ゾンビの血が赤いなんて誰が決めた!」という製作者の声が聞こえてきそうで、スプラッター映画の更に一歩先の世界を本作では拝むことができる。更にコマ送りで非人間的な動きが強調された悪霊など、グロテスク描写も非常に凝ってあり、本作は視覚を楽しませる映画としてはかなりの水準にあると言えよう。
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