シックス・デイ                 「評価 D」
本作は「クローン・トゥ・キル」や「クローン・デイ」と、パッケージがクリソツなビデオが2本もリリースされたほどの話題作なのだが、どうもオリジナルのくせにこの映画はいただけない内容であった…。
まず第一に、クローンを使って不老不死という発想があまりにも安易過ぎる。いくらクローンは自分と同じ遺伝子を持っていても所詮は他人に過ぎず、結局オリジナルの自分は死の恐怖を味わうことになるのだ。クローンで不老不死を体験するとなれば、「クローン・デイ」に登場した「シナプス転移装置」でクローンにオリジナルの意識を移すことが必要であり、そういった点で本作は…って、オリジナルが便乗映画の設定に負けてどうする!
そういうわけで本作、ところどころで「クローン・トゥ・キル」や「クローン・デイ」に劣る部分が見られ、大変悲しい映画なのだ。例えばクローン映画の醍醐味とも言える、主人公とクローンが御対面するシーンも、本作は「クローン・トゥ・キル」と比べると遥かに劣っている。いきなり何の説明も無しにクローンと共同戦線張ったらまずいだろ、普通…。
結局のところ、本作は「金がかかっている」という点を除けば、全ての面において便乗映画二作品に劣っているという、非常に情けない映画である。この映画を観るならば、まだ「クローン・デイ」を観たほうが幾分マシなので、私はそっちの方をお勧めしたい…(シュワルツネッガーのファンならば話は別だが)。

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