ジョーズアタック2(別題:死神ジョーズ 戦慄の血しぶき) 「評価 B」
本作は思わぬ掘り出し物であった。まさか一見平凡な鮫映画で、こんなトンチキで大昔のB級SFを引きずったような怪物に会えるとは! その素晴らしい怪物とは、「タコザメ」である。そう、タコと鮫の合成生物だ! タコの触手で人間を海中へと引きずり、鮫の大口でそれを食べる! おまけに自己再生能力付き! こいつのトンデモさに比べたら、大抵のバイオモンスターなんていうのは霞んでしまう。我々はこんな怪物を待っていたんだ!
しかも本作、映画の内容までまことに奇っ怪そのもの。人類の環境破壊を防ぐという理由で海洋生物科学者2人が共同開発した、「タコザメ」の秘密をめぐる攻防を主軸に話は展開する。例によって「タコザメ」を開発した科学者は死ぬ間際にブッ飛んだ心理展開を見せてくれるし(「(タコザメの)細胞が無限に増殖しているって?僕の研究を妬んでそんなデタラメを」と言って同僚の警告を無視した直後に「奴の増殖を、もはや止めることは出来ない!」なんて言っちゃうのだ)、ツボを見事に押さえた展開が目白押しなのである。
「タコザメ」の馬鹿さ加減と滅茶苦茶なストーリーとが相俟って、カオスな世界を創造しているこの映画。鮫映画としての側面から見たら邪道だが、B級映画ファンには必見の作品だ。

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