トレマーズ2 「評価 C」
前作から数年後、メキシコの油田に再びグラボイズが出現した。そこで退治してほしいという依頼がアールの元に舞い込み、彼は気が進まないながらも新たな相棒のグラディと一緒にメキシコへ向かった。以前の戦いによってグラボイズの性質は一通り分かっているので、新兵器「爆弾付きラジコン」によってグラボイズを次々と片付けていく二人。更に前作で活躍した戦争マニアのバートを助っ人に迎え、作業は早いうちに終了するかに思われた。ところがある晩、グラボイズ達は一斉に脱皮し、それまでの芋虫型から二足歩行の全く新しい姿へと変わってしまった。体内に熱感知センサーを持っている新しいグラボイズを前に、戸惑うばかりのアール達。しかも脱皮した後のグラボイズは、食料を摂取することによって無限増殖するという世にも恐ろしい能力まで備えていた…。
一作目との間に「ジュラシック・パーク」という技術革命的な作品が公開されたことにより、恰も時代の移り変わりを体現したかのような内容になっている本作。と言うのも、今回登場する二足歩行グラボイズは50cmぐらいの大きさなので殆どがCGで描かれており、第一作目が製作された時点ではストップモーション・アニメでも駆使しなければ到底映像化不可能な奴だったのである。前作にも出て来た芋虫型グラボイズが殆どハリボテだったのを考えれば、その時代の流れにただ感じ入るばかりだ。
しかし退治方法が凝っていた一作目に比べると、本作のグラボイズ達は爆破という平凡な手段で全部が片付けられてしまうので、些か面白みに欠ける。物語前半における芋虫型グラボイズを爆弾付きラジコンで次々と退治していく様子は、アール達の職人芸的なところとメキシコの長閑な雰囲気が妙に合っていて一作目とは別の面白さが感じられたのだが、ラストの始末方法に関しては明らかに前作より退行していたのである。
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