ディープ・コア 2002 「評価 C」
とうとうあのアルマゲドンのパクリ映画「ディープコア2000」に続編が出てしまった!ところが続編と言ってもそれは配給会社での話。実際は前作とは全く関係の無い地球規模パニック映画のはずなのだが、なんと本作も前作に匹敵するほどの馬鹿映画だったから二重にびっくりであった!
中国が連続して地下核実験を行ってからというもの、太平洋沿いの都市で地震や火山噴火が続発しだした。そこでアメリカは地球に何か異変が起こっているのではと考えて南極に調査隊を派遣したのだが、なんとそこで調査隊が見たのは火山が噴火した事により一面灼熱の炎に覆われている南極の大地だったのだ!この時点で海面が上昇して地球が滅亡しそうな気もするが、どうやらこの程度で地球は滅ばないらしく、事態を重く見たアメリカ政府はこうなる事を以前から警告し続けていた女性地質学者を呼ぶために彼女が研究を行っているアジアの火山島へライアン大佐を派遣した。だがその島は周辺地域同様に火山噴火の真っ最中。溶岩や火山灰が雨アラレと降り注ぐ中、大佐は溶岩を直撃しても平気で走りつづけられるという恐ろしく頑丈なレンタカーに乗ってその学者を島から連れ出した。そして政府は地質学者と同じく地質学の権威であるその父親から説明を聞いたのだが、彼女等の話によると中国の地下核実験によってプレートが崩れてしまい、このままではあと3日で人類は滅亡してしまうという事だった(早っ!)。だが核爆弾を打ちこむことによってプレートの崩壊を防ぐことができるという話だったので(またかよ!という気もするが、本作では時間が無い為かジェットモグラまがいの特殊兵器は登場しない)、早速政府はライアン大佐や意味不明のギャグを連発する男スタイルズを始めとした工作チームを組ませてその全科学力を結集して核兵器を積んだ掘削機を完成させると、プレートの真上にある都市ロスアンゼルスへと掘削機を搭載したトラックを向かわせたのである(全人類の命が懸かっているというのに、トラックで輸送させる辺りが妙にケチくさいぞ)。ところがその道中、いきなり工作チームは神の救済を唱える危ない軍団の襲撃を受けてチームの一人を失ってしまったのだ(おいおい)!果たして全人類の命を懸けたこの計画は成功するのであろうか!?
このように何とも馬鹿要素の多い本作だが、まだ人間関係などについては前作よりも格段にまともに作られているので、映画としての出来はマシになっている。しかし相変わらず事の原因であるはずの中国は何もしていないし、カルト集団を登場させたり必要以上に親子の確執を描いていたりするために滅亡の危機感が前作以上に薄らいでいるし、どうしようもないパクリ映画だった前作と比べてオリジナリティのある点は評価できるものの、それでも本作は映画としての出来があまり良いとは言い難いものであった。
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