ダム・オブ・フラッド              「評価 B」
元建築屋の男が田舎のダムを管理するという仕事に就いた。さっそく新しい職が見つかった祝いに彼は町の新聞記者と宴会をしたのだが、その晩ダムの圧力が急激に上昇したのである。そこで彼は慌ててダムを排水して崩壊を防いだのだが、あまりにも多量の水を排水したために下流の水が氾濫し、村は大洪水になってしまった。明くる朝、管理所は洪水の苦情を言いにきた村人で溢れかえっていた。彼は昨晩ダムの圧力が上がっていたことを説明したのだが、なんと計器の記録によれば昨晩何も異常が無かったことになっていたのである。そこで村人達は彼が酒に酔っていて計器を見間違えたのだろと指摘し、彼を責めた。そんなはずは無いと彼は思い、新聞記者と共にダムの秘密を探ろうとしたのだが、その頃ダムでは何者かによる大きな爆破計画が着々と進行していたのだ・・・。
ダム決壊映画と言えば、どうも「ランドスライド」みたいな駄作や「ダブル・エスケープ 戦慄の夜」みたいなダム決壊は二の次ぎとなっているような映画が頭に浮かんでしまうが、それらの作品と比べて本作は非常にダムの特性を掴んでおり製作者の頑張り具合いの伺える内容となっている。話を二重に展開させることによって、単なる田舎の内輪もめ話を退屈させない内容にしているのはその最もたるものだろう。さすがに御都合主義なラストはあまり良いとは言い難かったが、それでも本作はダム映画としてはなかなかの出来であった。

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