ドゥームズ・デイヤー 「評価 B」
時は近未来。核兵器廃絶を実現するため、先進国23ヶ国で世界各地の核兵器を回収するための協定「プロトコル23」が結ばれた。その協定に基づき、今日も諜報部員の男が核兵器回収のために旧ソ連の地方へと向かったのだが、この日だけはいつもの仕事のように上手くはいかなかった。謎の組織によって仕事を妨害され、なんと大量の核兵器を彼らに奪われてしまったのである。その失態を挽回すべく、男は謎の組織を追うことになったのだが、その矢先で彼に超兵器を提供してくれていた科学者が突然謎の爆死を遂げてしまった。友人を失った悲しみを胸に、男は組織の秘密を探ろうと一層強い決意を固める。そして科学者の妻だった女と共に捜査を続けて行くうちに、男はサンマリノの大富豪が怪しいと睨みはじめた。すると案の定、その大富豪が組織の黒幕だったのだが、なんと彼は核兵器のエネルギーに比例して破壊力が増大する超兵器「ドゥームズ・デイヤー」を開発しており、それを使って全人類を抹殺しようと目論んでいたのである(人類以前に地球が吹っ飛ぶような気がするぞ)!その計画を知った男は諜報組織にその事を報告し、プロトコル23加盟国総出で大富豪を倒すこととなったのだ。そして男と科学者の妻だった女はドゥームズ・デイヤーの作動を止めるために大富豪の邸宅に侵入した。ところがそこにいたのは、ある意外な人物だったのである・・・。
言わずもがな、この映画はまんま凡百とあるスパイ映画の影響を受けている。女たらしの主人公、不幸な運命のヒロイン、主人公に兵器を提供する科学者・・と、冒頭のプロトコル23云々が無かったら本当に工夫のカケラもないと言ってもいいような内容である(しかも話のノリまでまんまだし)。だが、たかが平凡されど平凡。本作は超兵器ドゥームズ・デイヤーを登場させる事によって、この手の頂点にある007シリーズばりのスケール感に満ちたスパイアクションになっているのだ。その他にも本作は、できる限りの技術で個性を出そうとしている努力の跡がところどころに見られたので、割と安心して観ていられた映画であった。
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