テラーピーク 「評価 C」
ツアー会社を経営するケビンは、家族と一緒に今度のツアー旅行の目玉となる火山の下見調査に出かけた。火山と言っても今は死火山となっており、そこでロッククライミングを体験するのがツアーの目玉。ロッククライミングのインストラクターもなかなかの好青年で、このツアーは成功するに違いないとケビンは確信していた。だが彼が火山を見に行っていた頃、火山学者である妻は観測所から不審なデータを見ていた。なんとデータによると地下の活動が急激に活発化しており、このままでは近いうちに火山が爆発するというのだ。そしてこのデータ通りに、火山は刻一刻と噴火に向けて動き始めていた…。
正統派の「ダンテズピーク」と変化球の「ボルケーノ」の二作によって一時期全盛を極めた火山映画だが、ここ数年ほとんど新作を見かけず、せいぜい「ディープコア2002」の1シーンに使われる程度にまで姿を潜めてしまった。二次災害のバリエーションならば地震や嵐に決して負けないジャンルなのにも関わらず、ビデオ映画においても「ファイアーウォール」や「ファイアー・ファイト」のような山火事映画に取って代わられた印象があるのだ。
そんな中で久々の火山映画としてリリースされた本作は、定番の溶岩以外にも有毒ガスや火山弾など、火山の脅威を余すところ無く表現しており、この辺りの描写については満足のいく出来になっていた。特に雨あられと飛んでくる火山弾を避けながらヘリコプターが飛行するところは、以前の全盛期ではまずお目にかかれなかった場面である。それだけに火山のことに詳しい老婆など、話にあからさまな御都合主義な部分が多くみられたのが残念だったが。
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