キラーホビー オモチャが殺しにやって来る      「評価 B」
クリスマスの近い晩、平凡な少年デレクの家に差出人不明の小さな箱が届いていた。それには「クリスマスまで開けてはならない」と書かれたカードが添えられていたものの、デレクはつい好奇心で包装をはがしてしまう。箱を開けると、中にはサンタの人形が入っていた。デレクの父親が手に取ってみたところ、サンタ人形は音楽と共に動き始める。だがしばらく経つと、人形は突然鬼のような表情になって襲い掛かってきたのだ。必死の抵抗も空しく、無残に殺されてしまう父親。そして人形は、何事も無かったかのように動きを止めたのである。数日後、この一部始終を見ていたデレクはショックで喋れない体になっていた。母親は夫の死をショックに思いつつも、まずはデレクに元気を取り戻してもらいたくて、彼を行きつけのオモチャ屋に連れて行くことにした。ところがその時、デレクの家の周囲を徘徊する謎の男がいたのである…。
外見はオモチャでも実は殺人兵器という、まんま「トイズ」を髣髴とさせるコンセプトのこの映画。しかし犯人と思しき人間が二転三転する展開や、クライマックスで明かされる犯人の真実など、意外性に富んだ脚本のおかげで随分と楽しめる映画に仕上がっていた。特に犯人が真の姿を見せる場面はそれまでの殺人オモチャを上回るインパクトがあり、犯人のバックボーンも含めて、子供が観たらトラウマ必至の素晴らしい出来栄えだ。仕掛けの利いた脚本に引き換え、殺人オモチャの方はどれも襲撃手段がありふれているのが残念であるが、なかなかの佳作である(ちなみにこの映画、「悪魔のサンタクロース」シリーズの最終作らしい)。
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