クリッター3           「評価 C」
カンザス州の市街地にあるアイリス・アパート。地主はこの建物を近いうちに潰してしまおうと企んでいたのだが、住民らはどうしても立ち退いてはくれなかった。そこで地主は管理人のフランクに依頼し、住民らに嫌がらせをすることでアパートから追い出そうとしたのだ。今日もフランクは、嫌がらせのために地下の洗濯場に来ていた。ところが彼は、何か小さな生物が辺りをうろついていることに気づく。飼い慣らしていたネズミが逃げたのだと思い、洗濯場を探し回るフランク。だがそこにいたのはネズミではなく、数匹のクリッターだった。旅行から帰ってきた住民の家族が、グローバーズ・バンドを通りかかった際にクリッターを連れて来てしまったのである。早速フランクを食い殺したクリッター達。今度はアパートの住民達を狙って動き出す…。
内容云々よりも、レオナルド・ディカプリオ初主演作として有名なこの映画。話の舞台はいよいよグローバーズ・バンドを離れ、しがない街角のアパートにおける人間とクリッターとの戦いになるのだが、ボロアパートのくせに「摩天楼にかぶりつき!」となっている宣伝コピーが悲しい。冒頭でアパートの住民と出会ったチャーリーが今までの粗筋を語ってくれるあたり、初見の人を考えた作りになっているものの、予算の少なさでは恐らくシリーズ中ナンバー1だろう。
また本作は、シリアスな部分もあった前作からの反動か、とりわけコメディの色が前面に押し出されていた。中でも特に、クリッターの倒され方がいちいちユニークだ。階段から転げ落ちてきたゴミ箱を直撃したクリッター達がボウリングのピンのように飛んでいったり(しかも近くのTVではボウリングの中継が行われている)、チャーリーの弾丸を受けたクリッターが花火のように爆発したり、洗剤を飲んだクリッターが牛刀で真っ二つにされるとシャボン玉を噴出したり…。前作のようなクリッターの大変身は見られない上、クライマックスでチャーリーがアパートに駆けつけてくる理由が不透明だったりと話にも不満はあるのだが、コメディ映画としてはまずまずの出来である。

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