怪談バラバラ幽霊              「評価 C」
外交官をしていた父親の遺産を受け取ったマサコという名の女性が、遺産の分配に不満をもつ未亡人とその愛人と間男とその恋人の使用人らにバラバラにされて、バラバラ幽霊となって復讐する…。
と書くと随分乱暴な書き方に思われるかもしれないが、本作は本当にこれしかない!冒頭30分は未亡人×愛人、マサコ×間男、間男×恋人、未亡人×弁護士とカップリングを変えて延々と退屈なベッドシーンが続いたかと思えば(大蔵映画だからしょうがないか)、その後は今までの遅い展開が嘘のような急展開でいきなり遺産相続の話にケリがつき、不満をもった遺族らがマサコ殺害計画を立てて残虐度全開のバラバラ殺害に至る。そしてお決まりの展開でバラバラ幽霊になったマサコが四人を破滅に陥れて、復讐が完了すると偶々その場に居合わせた坊主がお経を読んでマサコを成仏させて話は終わる。
実に痛快なまでのエログロ映画で、分かりやすい登場人物の性格も相俟って簡潔に纏まっている話も良い。
ただ本作、パートカラー映画なのだが、「日本映画はパートカラーが下手」の法則に則って全然カラーが活かされていない。カラーとモノクロパートの入れ替わりに何の整合性もなく、同じ場面なのにカラーとモノクロがカットごとに違っている場所なんかはザラにある。まるで「最初はフルカラーで撮ろうとしたけど予算がなかったから半分はモノクロで撮りました」と言わんばかりの出来で、観ていると奇妙な感じになること請け合いの映画である。

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