CUBE IQ                 「評価 D」
ごく普通の青年マイケルは父親が痴呆症にかかってしまい、世話をするために実家の近くにある大学へと移らなくてはならなくなった。だが、そんな彼に大学の連中からの痛烈なイジメが待っていたのだ。不良グループに毎日のように殴る蹴るの暴行を受ける上、教授達からは「おまえは無能だ」と突き放される始末。そんな日々を過ごしていた彼は、ダンスパーティーで屈辱を味わわされたのを機会として、とうとう「こ・の・う・ら・み・は・ら・さ・で・お・く・べ・き・か!」と言わんばかりに復讐を決意したのである。マイケルは不良グループや自分を無能よばりする教授達を彼が開催する週末のパーティーへと誘い、その一方で彼は現在この国を暗躍しているテロリストが細菌爆弾を投下すると予告している時刻とパーティーの時間が重なるようにパーティーの日時を調整した。そして予想通りにパーティーの途中で細菌爆弾が投下されるとマイケルはパーティーに来ていた連中を家の核シェルター内に誘導した。シェルターに入り、「これで安心だ」と呑気にうつつを抜かす不良グループや教授達。ところが、マイケルは彼らを中に閉じ込めたまま、外から核シェルターのドアをロックしてしまったのである。実はこの家全体が核シェルターのような構造になっていて、別に家さえ出なければ細菌に感染することもなかったのだ。そしてマイケルが彼らをシェルター閉じ込めたのは、無論彼らへの復讐を遂げるためだった。
シェルター内に容赦なく行われる「高圧蒸気」「ネズミ地獄」「水攻め」などの陰湿な責め苦の数々。更にシェルターに運ばれる食事の量は日に日に減っていき、始めは脱出しようと団結していた彼らも次第に食事を奪い合う獣と化していく。彼らを極限状況に追いこむというマイケルの復讐劇はとうとう始まったのだ…。
ということで、「CUBE IQ HAZARD」とは別物の本作。ハッキリ言えば、やたらと残酷な仕打ちの数々が画面に現れるだけで面白くも何ともない映画である。そもそもテロリスト云々の話はかなり無理がある上、全く必要無いように思えてならない。
ラストのどんでん返しが不気味な余韻を残しているものの、それ以上のものは感じられない作品だった。

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