決戦・紫禁城 「評価 A」
皇帝の叔父であるイプは、秘技「天外飛仙」をもつ剣の達人。ある日、彼は突如宮廷に現れ、同じく剣の達人であるサイモンに紫禁城の楼上を舞台とした決闘を申し込んだ。そこでサイモンの親友である宮廷諜報員の009はサイモンに決闘を申し込まれたことを知らせようとしたのだが、突然、天山拳の一派であるセクシウが何者かに暗殺され、009はサイモンに会う前に犯人探しをさせられるハメになってしまった。だが009は犯人を追ううちに、決闘の裏に巨大な陰謀が隠されていることに気づく。そんな中、遂に決闘の日がやって来たのだ…。
話の方は「決闘」のみに偏っているため、「風雲 ストームライダーズ」と比べるとイマイチ熱血度が低く、観ていてあまり熱くならないのが残念だ。しかも肝心の紫禁城を舞台にした決闘はアッという間に終わるので、タイトル通りの内容を期待すると結構肩透かしをくらわされてしまう。
しかし本作、1つだけ「風雲」に匹敵できる部分がある。それはズバリ、必殺技のド派手さだ! イプの必殺技である天外飛仙は、一瞬のうちに宮廷を守護する数百の兵士の動きを止め、なおかつその間に近くの壁を削って巨大文字を描いてしまう。009の如来一指は、自分の二本の指で突き出された剣を次々とへし折ってしまう。そして何といっても極めつけは、天山拳の連中の必殺技だ。天山拳師範のリンは、両手に持った二本の剣を高速回転させ、その回転による勢いでなんと空を飛んじゃう上に、その回転した体制のままで空中を自由に移動してしまう! 更に、リンの弟子であるトン兄弟の天羅地網釘は、一瞬の内に相手めがけて199本の毒釘をガトリングガンのように放つという大技なのだ!(それにしても、何故199本…?)
こんなスゴイ技の数々が全部実写で表現されているので、観ていれば興奮必至! 話の途中にあるベタベタなギャグシーンよりも、彼らの必殺技のようが余程笑えてしまうのが少し悲しいが、技に関してなら本作はかなり燃える。「風雲」に燃えた人ならば、ぜひ観て欲しい映画である。
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