クローン・トゥ・キル              「評価 B」
まず何より、パッケージが「シックス・デイ」そのものな本作。男の両目にはシックス・デイでお馴染みのシンコード装置が付けられているし、キャッチコピーが「もう1人の自分に殺される!」ときた。もちろん本作の劇中にはシンコード装置なんて登場しないのに、ここまでクリソツなデザインにしてしまうとは驚きだ。そして内容の方はというと、この手の映画によくある通り「シックス・デイ」とは似ても似つかないものだった。共通点と言えば、主人公のクローンが作られて、そのクローンが主人公の家族と平和に過ごしている…という点ぐらいである。
ある日コーヒーを飲んで気を失った主人公は、研究所から脳腫瘍を宣告されてしまう。そこで家族を悲しませないためにと、主人公は研究所に脳腫瘍の無い自分のクローンを作ってもらうのだが、そのクローンは暴力性を前面に押し出した性格になっていた。なんと主人公の脳腫瘍というのは真っ赤な嘘で、研究所の博士はこのクローンを使って暗殺計画を企てていたのだ。
SFサスペンスとしては申し分無いと言っても良い本作。ちゃんとクローンが数週間で大人になった方法にも説明がされていたし、主人公がやや落ち着きの無い性格なのが気になるものの、話もよく練られている。そもそも本家である「シックス・デイ」の出来がアレだったので、本家以上に面白い映画である。

GO TO TOP!!