激震地 L.A.                 「評価 C」
またまた登場の地震映画。その上、地震映画のメッカとも言えるロサンゼルスが舞台なんだから、工夫の1つや2つでも無いといいかげん観客に飽きられてしまう。そんなわけで本作はタイトルに反し、地震映画というよりはアクション映画に近い仕上がりの、珍妙な映画となっているのだ。
「アースクエイク」も地震は申し分程度にしか絡んでおらず、殆どアクション映画に近い内容であったが、主人公に地震研究家を据えたおかげで、なんとか地震映画として成り立っていた。ところが本作の主人公は普通の警察官な上、90分映画なのに地震が発生するのは50分頃! その後も敵組織との乱戦は続き、一応横転した地下鉄から人々を救出するシーンもあるのだが、どうも地震はオマケ的要素にしかなっていないのである。もしタイトルに「激震地」なんて言葉が付いてなかったら、誰も本作を地震映画なんて思わなかったのでは? と思えるほど、地震に対する扱いの軽い映画だ。
しかし一方で本作をアクション映画として見ると、瓦礫を舞台にした戦いなど盛り上げもあってなかなか面白い出来になっている。パニック映画としてはあんまりな作品だが、見方を変えれば十分楽しめるのである。

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