ギニーピッグ3 戦慄!死なない男 「評価 D」
「ギニーピッグ」。マニア御用達、和製スプラッター映画の最右翼とも言うべきこのシリーズは、かの宮崎勤も見ていたということもあり、一時期世間を騒がせたこともあった。シリーズ全般を通して、内容はひたすらグロ描写やリンチ。だがそんなシリーズの中でも、本作と四作目「ギニーピッグ ピーターの悪魔の女医さん」は馬鹿映画路線を突き進んだ異色の内容となっているのだ。
主人公は、コンピューター会社に務める平凡なダメ社員。上司に怒られる日々に嫌気がさして自殺を図ろうとするのだが、どういうわけか、腕をカッターナイフで切っても死ななかった。そう、彼はいつの間にか死なない体になっていたのだ!(何故こうなったかという説明は一切無し。さすがはグロに徹するギニーピッグ)何をしても死ねなかった主人公は、とりあえず会社の同僚を家に招待する。いったい何を始めるのか? と思ったら、会社の同僚の目の前で主人公は自分の不死身の体を披露するため、自らの体を解体し始めた! 最後に自らの首を切り落とし、失神した同僚をあざ笑う主人公。だがそこに、もう1人の同僚がやってきた。その同僚は生首状態の主人公には全然驚かず、部屋中にぶちまけられた血を掃除し始める。心臓の太い同僚の前で、唖然とする主人公のカットでこの映画は終わった…。
馬鹿である。不死身の体の使い道を知らない阿呆が、不死身の体を持て余すだけの馬鹿映画である。さすがはギニーピッグなだけのことはあり、リアルな内臓描写は凄いものがあるが、自己解体シーンをジョーク的なノリで延々と見せられるだけでは観る側としても体力を消耗してならなかった。グロ好きで且つ馬鹿映画が好きな人で無いと、最後まで見ているのが色んな意味で辛くなる作品だ。
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