帰ってきたドラゴン 「評価 C」
ブルース・リーの死後、彼の偽物が全世界に何十何百と現れた。偽物はみんな「ブルース・リ」や「ブルース・リィ」とか、いかにもそれっぽい名前を名乗って売り出し、ブルース・リーの便乗によって儲けようとしていた。ところがである。偽物達は皆、本物のブルース・リーには似ても似つかない顔や体系だった。多くの観客は彼らを怒り、偽者達は瞬く間に映画界から姿を消していった。そして、そんな彼らの中に本作に出演している俳優「ブルース・リャン」もいたのである。
旅の男「ドラゴン(ブルース・リャン)」は、悪を懲らしめる正義の格闘家であった。彼は旅の途中、お馬鹿な2人組の盗賊を仲間にし、血で血を洗う無法地帯「金沙村」を訪れた。村のいたるところでデブが殴り合いをしているこの村でドラゴン一行は、人買いのじじいや両替屋の詐欺師を次々と殴り倒していったのだが、ドラゴンの真の目的は単なる勧善懲悪では無かった。この村を仕切る「イン首領」に通じているジャガーという男を倒し、彼が持っているチベットの秘宝を手にいれる事が、ドラゴンの村を訪れた真の目的だったのだ!(これじゃあ、ただの泥棒だろうが!)
その頃、殺人拳法の使い手ジャガーは村へ向かう途中、チンピラと戦っていた。村の者の話によれば、ジャガーに逆らって生きた者はいないという事なので、ドラゴンは村で知り合った謎の美女と共に、ジャガーの戦いぶりを見にいった。するとなんと、ジャガーはチンピラ達に怪我を負わせただけで彼らを全員逃がしてしまったのである! 逆らった者は生きていないんじゃなかったのか、おい!?
しかし、そんな事には全く触れず、ジャガーと美女の戦いが始まった。チンピラを生かしていたところから嫌な予感はしていたが、やっぱりジャガーは弱かった! 次々と連続攻撃を仕掛ける美女によって、あっという間にジャガーは敗北寸前にまで追い込まれる。ところが、ジャガーの咄嗟の反撃によって美女は倒れ、辛うじてジャガーは勝利したのだ。しかし、そこへすかさずドラゴンが襲いかかる(卑怯だぞ)! ドラゴンとジャガーの戦いは、何度も場所を移しての死闘だったが、途中で馬鹿盗賊の2人組が加勢に加わったことにより(つまり3対1。やっぱり卑怯だぞ)、ジャガーは死に、死闘は幕を閉じたのだ…。
戦いが終わり、3人は美女のところへ駆け寄る。すると美女もまた、自分はチベットの寺院に秘宝を返そうとしていた。と言うと、そのまま死んでいったのだ・・。美女の意志を受け継ぎ、秘宝を返しにチベットへの旅が始まった、かに思えたのだが…。
いやあ、すごい映画である。ブルース・リャンは顔がブルース・リーに全然似てないし、性格が物凄く陽気。どちらかというとジャッキー・チェンに近い。それに映画の内容がこれじゃあ、こいつが映画界から去っていったのも頷けてしまうのである。
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